近年、外用の塗るミノキシジルでもなく、内服の飲むミノキシジルでもなく、直接頭皮に注射する、という驚きのミノキシジル摂取方法が話題になっているようです。
いろいろなホームページを調べてみましたが、基本的には、
①ミノキシジル注射は、外用薬よりも浸透するので効き目がある
→外用薬は頭皮環境が整っていて毛母細胞にちゃんと働きかけができる状態でないと浸透しないが、注射なら直接皮膚の下に働きかけるので効果的。
②ミノキシジル注射は、効果が高いのに内服薬より副作用が少ない
→内服は全身に効果が出てしまうが、注射なら効果が出てほしいところへピンポイントにいきわたるので、副作用の心配が少ない。
③ミノキシジル注射は、AGA治療を行う病院での治療となるため、自由診療になり、高額な治療費がかかる。
といった論調のページが多く見受けられました。
しかし、実際には、日本ではミノキシジル注射は認可されていませんし、日本ではミノキシジル注射の臨床研究もされていません。治験が行われ、臨床研究がされたのは「外用のミノキシジル」のみです。
安易によくわからない治療法に飛びつく前に、日本皮膚科学会による「男性型脱毛症治療のガイドライン」でも「推奨度A 行うよう強く勧められる」に分類されている、「ミノキシジルの外用」と「フィナステリド内服」から始められることをオススメします。